計画立案中から馬の祭りに期待高まる

訪れようと決めたタイミングは、春先で肌寒い朝だった。仕事が一段落した合間、コーヒー片手に話していたら、友人がふと「ヤブサメ見た経験ある?」と聞かれた事がきっかけ。

私は首を振り「じゃあ行こう!」と、青森県の馬の祭りへ向かう話がまとまる。計画を立てる最中から楽しく、駅弁種類や宿で入る風呂まで、まるで修学旅行みたいなワクワク感。

空に白い雲がぽっかり浮かぶ中、朝から青森県の馬の祭り会場に向かう。地元民が手作りする旗や、草木に囲まれた道も雰囲気抜群。

観覧席に座れば、風に乗り漂ってきた炭のにおいや、甘いお団子が放つ香り。顔を見合わせ「これはお腹がすくやつだね」そう笑う。笛と共に遠くから駆けてくる音が・・・。

一瞬で空気がピンと張りつめる。矢が放たれる毎、観客の息がそろって止まる。指先にも自然と力が入り、思わず立ち上がっちゃうほど。

射手は凛と格好良く、まるで舞を見るような感じ。思い出に1枚を撮ろうとスマホを取り出すけれど、レンズ越しじゃ青森県の馬の祭りを伝えきれない気がして、空を見上げる。